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上手く成果を残せるリスティング広告運用にまつわる話

コラム

オウンドメディアのお話をすることが多くなるにつれて、次第にリスティング広告に関するお話もすることが増えてきた気がしています。
弊社は体制の問題などがあり、本格的な広告運用はお受けしておりません。
ただ、リスティング広告の管理には携わりながら色々なデータが見たいということもあり、自社サイトを定期的にリスティング広告に出稿しています。
また、クライアントがリスティングに出稿されている場合、データは拝見させていただいています。
そこで、上手く運用されている企業様とそうでない企業様の差を感じることがありますので、今回はそこに触れたリスティング広告について思うことを書いてみようと思います。
「ちょっとは役に立ったかな?」や「ちょっと面白いな(笑)」みたいなことを感じられましたら、シェアして頂けますと幸いです。

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上手く成果を残せるリスティング広告運用にまつわる話

リスティング広告は、ギャンブルではない

いきなり当たり前なことではあるんですが、ECサイトを運用して、リスティング広告に出稿して、「一昨年くらいまでは売れてたんだけどなぁ・・・。」ということを口にされている企業様のリスティング運用を見ると、かなりギャンブルに近い感を感じます。

PDCAはおよそ出来ているとは思うのですが、広告のカスタマイズだけが出来ている状態で、コンテンツが追いついていない・・・と言いますか。
ですので、ご担当者様のレベルがどうのこうのではなく、サイトと広告にラグがあるように感じる・・・というのが適切な表現かもしれません。

昨今、ECサイトにしても、通常の静的なサイトにしても、ランディングページにしても、先のコラムに書いたインセンティブのお話ではないんですが、有償無償問わずインセンティブを感じないページでの広告運用はほぼ厳しい状況におありかなと思います。
例えば、消耗品を求めてECサイトを探しても、アマゾンや楽天のような強豪がリスティング広告を出稿してたら、かなり厳しい状況です。
そういう状況が徐々に増えてきているように思います。

ただ、逆に、有償無償問わずインセンティブを感じさせることが出来てるサイトは、リスティング広告で多少クリック単価が高くても生き残っていける広告運用になっているように感じます。
すみません、念のためですが、これは弊社が関わらせていただいている範囲でしか見ていませんので、全ての方々に当てはまることではないかもしれません。

物凄く多い事例として、「新規お客様に限り、、、」の割引サービスがありますよね。
健康食品や化粧品やコスメや、、、この手のサービスで、ユーザー様と製品の相性があうかどうかを確認することが出来ます。

稀有な存在を例に出すのも変な話かもしれませんが、有名なECサイトで言えば、クラシコム社が運営する、「北欧、暮らしの道具店」はいい成功事例かなと思います。
別に初回割引サービスがあるわけではなさそうです。
でも、「北欧雑貨」のようなキーワードで検索して出てくる、こぢんまりとして特に読み物があるわけでもない一地方のECサイトが一緒に並んで勝てるとは到底思えません。
(言葉が悪いかもしれませんで、申し訳ございません。)

自社製品との親和性が高いであろう話題にフォーカスして作られている読み物は何とも読み応えがあると言いますか、書き手が精通してて机上のお話になっていません。
リピートして読んで、製品に慣れ工夫することで製品の用途が広がることを、容易に想像させてもらえます。
無償のインセンティブとして成立している事例だと考えます。

リスティング広告が成功しないのは必ずしも広告だけに問題があるわけではなく、そういうラグの部分がおざなりになってしまっていて、ギャンブルに近い商品だけ頼りになっているように見えてしまうのかもしれません。
ただ、重ね重ねになりますが、そういうリスティング運用ではかなり厳しい運用になることは間違いないと考えています。

今の広告運用を少しだけ変えたい方向けの3つのヒント

ここに出てくるお話は、十分にアクセスを集めることが出来ているECサイトやプロダクトサイトを運用されている方には関係のないお話かもしれません。
大阪や東京の比較的中堅どころと言われている規模以上のクライアントさんであれば、ほぼ出来ていると思われるようなことばかりです。

情報が乏しい中で運用されているご担当者向けのヒントになるのではないかなと思います。
というのも、最近、そういうお問い合わせが増えてきておりまして、オウンドメディアやSNSの運用、サイトの運用によって、リスティング効果が変わることも実感してたりします。
ですので、敢えて、初心に戻るようなヒントを書き出している次第です。

自社発信出来る情報をまずは担当者が発信しましょう

今までやってこなかったということで、上手く情報配信が出来ない方が多いと思いますが、チャレンジしていきましょう。
何でもかんでも効率化だけを狙って商品を掲載しているだけでは、売れるものも売れません。

ブログでも構いません。
サイト内コンテンツででも構いません。
各種SNSでも構いません。
何でも構わないので、継続的に情報を発信することが出来るようにするべきだと考えます。

よく「Twitterで呟いたからと言って、商品が売れるイメージが出来ません。」というようなことをいただきます。
こんなことを言うのもアレですが・・・当たり前です。
Twitterで呟いた程度で物が売れたら誰も苦労はしません。

しかも、これだけSNSが当たり前のように使われる社会になってもまだSNSを使ってないど素人がつぶやき始めたからと言って、大衆に影響を与えることが出来るはずもありません。
先述のようなことを言ってのける方は、完全に周囲が見えていない状態かなと思います。

まずは、それらを含めて、何故サイトに人が訪れず、仮に訪れたとしても上手くコンバージョンしないのか、そして、何故Googleに評価してもらえないのかを考えた方がいいと思います。

Facebook、Twitter、Instagramの広告を運用してみましょう

リスティングとは関係ないことではありますが、リスティング広告が今一つ上手くいってない時は、各種SNSの広告を運用してみるといいと思います。

各々のサイトでリスティングを出稿されているということは、SNSでも専用のアカウントを持っている方が多いと思います。
そして、運用サイトと連動した情報の配信や、中の人ととしてユーザーと接点をお持ちになっているのではないかなと思います。

もし、サイト運用やSNS運用が上手くいっていれば、各種SNSで広告を配信しても一定以上のエンゲージメントが見れるのではないかなと考えます。
”いいね”のようなアクションやリツイートやフォローなど、エンゲージメントを見ることが出来ると思われます。

逆に、これだけアクティブな状態(セグメントも適切でアクティブなユーザーだけを選んだ状態)でもエンゲージメントがないということは、色々と見直した方がいいと思われます。
放置されているサイトではよくあることですが、活きたサイト運用ではなかなかエンゲージメントが落ちるということはありません。

リスティング広告が上手くいってるからと言って必ずしもSNS広告が上手く行くわけではありません。
SNS広告が上手く行ったからと言って必ずしもリスティング広告が上手く行くわけではありません。
ですので、リスティング広告とSNS広告を同列にして考えるのは宜しくないことかもしれませんが、闇雲にリスティング広告を出稿し続けるだけではしんどいだけです。
それぞれの広告運用で見えてくることがあるはずです。

一度のアクセスで単発的な買い物だけで費用対効果を見るとかなり厳しい側面もあるので、その場だけで終わらせない仕組みを考え実装することで、ついてくる効果もあると考えています。
製品や商品のファンを作り、サイトのファンもつくるようにしたいところかもしれませんね。

何度リピートしてもらうといいのかを考えてみましょう

一度のアクセスで一度の買い物で費用対効果を出し続けられるようなリスティング広告ではなくなってきました。
5年くらい前ならば、業種やキーワードによっては、リスティング広告のコンバージョンは非常に高かったかもしれません。

しかし、2017年10月現在、ほぼどんなキーワードでもコンバージョンが高く上がるというお話はそう聞いたことがありません。
運用の中で厳しい時もあるけど、良い時も作り辻褄を併せたり、運用サイトを改善して運用状況を変えて最初あまり良くなかった費用対効果が結果として良くなってきたということは良く聞くことです。

そんな最近ですので、一度のコンバージョンだけではなく、どうやってリピートしてもらうのかを考えてみることで、サイトのコンテンツに改善を出せるかもしれません。
というか、サイトのコンテンツ改善をしない限り、絶対に効果が出続ける広告なんてのは存在しません。

「そんな中長期で見てられないよ。」と言われてしまいそうですが、そういうサイト運用の中でコンテンツを作り出す苦しみを知らない方が、そもそもリスティング広告もそうですが、サイト運用で上手くいくわけがありません。

私も小規模で会社をやってて中長期で物事を見るということがどれほどしんどいことかは分かりますが、やはりそこは努力や根性の世界ではないでしょうか。
どうやってか、ユーザーとの接点を作り続けることに注力することでリピート率だけではなく、単発のコンバージョンにも影響するモノと考えています。
調査結果こそないかもしれませんが、みなさまも実感されたことがあるのではないでしょうか。

兎に角、今が最高と思い込まず、常にコンテンツの改善や追加を考え、リピートしてもらえる仕組みも考えたいところですね。

まとめ

エビデンスがあるお話ではありませんが、広告運用やサイト運用に結果がついてきているサイトというのは、得てしてこれらの積み重ねが出来ているモノと見受けています。

「リスティング広告運用に関係ないやんけ!」と思われるかもしれませんが、全く無関係なことでもありません。
アクセスあるサイトを運用されている方や、一度でもサイト運用が上手く行っててノリが良かった状態をご存知の方ならば、実感値としてご理解いただけることではないでしょうか。

少々の時間を費やし改善を重ねることで変わる結果が出てきます。
むしろ、コンテンツを何も改善せずリスティング広告頼りだけでは、なかなか厳しいことも多いのが現実です。

リスティング広告は、実は狭い世界の中で運用していることが多いように思います。
すぐに行き詰まるというか、そういうシーンが多いと思います。
SEOも同じくなんですが、そういう時こそちょっと違うシチュエーションで、いつもとちょっと違う見方をすると、ちょっと違った結果に繋がることも少なくありません。

ということで、同じ毎日にならないように意識していきたいところですね!

執筆 : 清水 隼斗

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